昨日、仙台市の委託を受けて就労支援事業をしているとある財団法人の職員の方と一緒に、代表に会いにカトマンドゥにやってきた二人のネパール人留学生。 職員の方からお話を聞くと、仙台でアルバイトを探して欲しいとお願いされたそうです。 とりあえずハローワークに行って聞いてみたそうですが、やはり日本語が不十分でまだ紹介できる求人がないということでした。 そこで仙台のネパール人ネットワークを探したところ、カトマンドゥに拠点のある当倶楽部のことをインターネットでお知りになり、ご相談にこられたのです。 東日本大震災以降は、中国人留学生が減少した為か、アルバイトに困るネパール人学生は滅多に見なくなっていました。 なので、それぞれの日本語学校がまだ日本語が片言のネパール人にも流れ作業などの仕事を斡旋できるようになったそうです。 3~4ヶ月勉強して慣れた頃には何かしらのアルバイトが見つかる状況になってちょっと安心していたので、正直少し驚きました。 その二人の学生に会ってみるとまだ来日して2ヶ月しか経ってないとのこと。 学校の先生にもまだ彼らの日本語は仕事ができるレベルではないから、もう少し待つようにと言われたそうです。 確かに、簡単な受け答えも難しい感じ。。。シャイなのか知らないのか、にこやかですがずっと手をポケットにいれたままキョロキョロ。。。 大先輩であるサンジブ代表に、母国語で説明してあげて欲しい、とその親切な職員さん。 「まず言葉を覚えてからではないと、何をするのもこの国は大変です。 ネパールと比べると物価も高いし、学費も払わなきゃいけないし焦るのはわかるが(なのに高そうなスマホはすでに手にいれている)、まず言葉と習慣やマナーを学ばないといけないよ。 授業だけじゃなく、時間がある時は学校に残って先生に質問したり、道を覚えたり、日本人と友達になったりして覚える努力をしないと。」 とサンジブ先輩がアドバイスすると、 「ですよね、アパートに帰るけど何もすることないしネパール人ばかりだからネパール語ばかり話してますね。 関東に住んでいる僕の叔父さんにも『言葉で苦労するからネパールで勉強してから来なさい』って言われたんですよ~。」 と(ネパール語で)彼ら。 ネパールでは何もしたいことや、する仕事がない状況と、 情報不足による自信過剰が彼らの来日後数ヶ月をより困難にしている事態です。 今までにも何度も出会い、同じやり取りを通じて、こうして学生達何人とも出会ってきました。 言葉や文化の知識習得の前に来日してしまった彼らにとっては、微力ではあるにしても、理解し、応援し、アドバイスし、励まし、見守りつつ、お互いストレス発散を兼ねて一緒に楽しめる時間を作って行くことが、私たちのできることで、やるべきことなんです。 みんなの助けになることは無理でも、どんな形であれ、縁のある方とは関わり続け、 お互いの可能性を広めていければいいんじゃないでしょうか ![]() 事務局 すずき |
交流倶楽部の事務局のある仙台には、毎年ネパールからの留学生がたくさん来ています。 5年前はたったの5人が仙台にやってきて、右も左もわからないので とりあえず東口のカトマンドゥへ駆け込んできて サンジブ代表や当時の心優しいお客様たちと交流をし始めたのが この倶楽部の発端。 多くの学生は日本語専門学校で1~2年勉強した後、 東京などの大都市の専門学校や大学へ進学します。 その理由は大抵アルバイト、つまり経済的な問題だそうです。 また、東京などの大都市には同郷の先輩たちや遠い親戚がたくさんいるので いざとなったら頼れる、といったことも理由にあります。 私費で留学しているので、学費も生活費も日本で自分で稼がなければいけない・・・ もちろん仕送りをもらえる人もいるそうですが、 それも物価が8倍近く高い日本では足りず、アルバイトをいつも探しています。 1~2年の短い仙台生活ですが、彼らにとってはそれが“初めての日本!” 来たばかりの頃は物価の高さ、仙台の寒さ、日本語の難しさなど、 ネパールで人から聞いたりして持っていた”日本のイメージ” はことごとく崩され、皆パニックになるそうです。 でも、みんな日本の友達が欲しい、日本について色々知らないこと 教えてもらいたい!とひそかに思っています。 ネパール人は一般的に恥ずかしがりやで、日本人と同じでとても遠慮深い。 でも心は優しく、純粋ですね。 時間や約束の意味、金銭感覚などなど、 日本と違った価値観を持っていて、ネパールでは当たり前の感覚。 そういうのに触れるだけで、文化交流ですし、 ネパールのゆったりした空気を感じることが出来るんです。 ところで先月の倶楽部主催の「里親報告会」で 来日1年半のプラティマさんが 「ネパールの留学生は日本人ともっと知り合って文化を学びたいんです」 というスピーチをしてくれました。 今まで、ホームパーティーにをひらいて日本の家庭を見せたり日本食を 食べさせたり、お正月を一緒に過したり、 花火大会に連れて行ったり、近場の観光地にドライブへ行ったり、 時間のあるときに、積極的に学生を誘ってくださるメンバーさんがいました。 せっかく日本に来ても、言葉や文化が分からないせいか “引きこもり”がちになっている現状。 交流倶楽部としても会員さんたちと交流する機会を作ってきましたが、 留学生の気持ちというのは、伝え切れなかったと思います。 しかし今回のプラティマさんのスピーチのおかげで、 そういったちょっとした日常の中で「交流がしたい」という 会員さんの輪が増えています。 直接は知り合っていないので、はじめは倶楽部を通してネパール人学生を誘ってくれるようになり、 そのときお互いの連絡先などを交換して交流が広がって倶楽部としてはうれしい限りです。 →http://japanxnepal.blog83.fc2.com/blog-entry-63.html <交流倶楽部 B.S> |
Author:日本・ネパール文化交流倶楽部 事務局
ネパール大好き、何故か嫌いになれない国・・・、なぜか無性に懐かしい気持ちになる・・・
多くの人の心のよりどころであるネパールをもっと身近に感じてもらえるように、仙台を拠点に活動しています。
より多くの人が生まれた国や境遇関係なく人生を思うように楽しめるように、ネパールと日本の架け橋となりつつ、楽しく生きたい人の集まりです。
ここではネパールと人と人との交流の楽しさに魅了された、又は、これからされたい会員さんたちとの連絡やお知らせ、交流倶楽部の日常の出来事等を公開してゆきます。
どうぞよろしくお願いします。
窓口は
仙台駅東口徒歩5分